ブログ
国民健康保険の基礎知識や加入方法を解説
会社員から独立して個人事業になった際、会社で加入していた健康保険から「国民健康保険」への変更が必要となります。日本ではすべての人が健康保険に加入することが決められているため、個人事業主は国民健康保険に加入する必要があるのです。
そこで今回は個人事業主になる際には避けて通れない、国民健康保険の概要や加入方法について解説していきます。個人事業主として生きていく上で必須となる基礎知識ですので、しっかりと理解しておきましょう。
〈目次〉
1.個人事業主になったら国民健康保険へ加入
1.1 国民健康保険とは?
1.2 社会保険との違い
2.国民健康保険への加入方法
2.1 社会保険の脱退手続きを勤務先に行ってもらう
2.2 必要書類を準備する
2.3 各市区町村役場の国民健康保険担当の窓口へ
3.まとめ
1.個人事業主になったら国民健康保険へ加入
日本は国民皆保険制度が定められているため、個人事業主として独立した際には国民健康保険に加入しなければなりません。今までもし会社員として会社に勤めていた場合は、会社で加入していた社会保険とは全く別のものとなります。国民健康保険と社会保険の違いについて理解しておきましょう。
1.1 国民健康保険とは?
国民健康保険は、健康保険の一種で国の公的制度として定められています。この制度があるおかげで医療費の3割が自己負担、7割を国が負担してくれます。社会保険に加入していない方は基本的に国民健康保険に加入することになります。個人事業主が加入する国民健康保険は各自治体が管理しているため、手続きはお住いの区役所などで実施ができます。
1.2 社会保険との違い
社会保険は、一般的に民間企業に勤めている方が加入している保険となっています。国民健康保険と同じく、国が医療費を7割負担してくれます。国民健康保険との大きな違いは、ご家族を扶養に入れられるかどうかです。社会保険は家族や親族を扶養に入れることができますが、国民健康保険はできません。国民健康保険の場合は家族や親族も同じく国民健康保険に入り、同じく保険料を支払わなければいけません。しかし、扶養に入れた方の所得が130万円を超えてしまうと扶養から外れてしまい、保険料を支払う義務が発生してしまうため注意しましょう。
また、社会保険の場合は社会保険料を会社が半分負担してくれるのに対し、国民健康保険は自分で全て負担しなければならないというのも大きな違いとなります。
2.国民健康保険への加入方法
個人事業主として独立をしていく方は必ず加入しなければならない国民健康保険。何も知らずに会社を退職し、手続きを全くしてなかったということが無いように国民健康保険の加入方法について確認しておきましょう。
2.1 社会保険の脱退手続きを勤務先に行ってもらう
まず最初に、会社員として加入していた社会保険の脱退手続きを行います。退職することが決まったら会社に社会保険の資格喪失の手続きを依頼します。会社側は退職後、5日以内にこの手続きを完了する必要があるため、5日経っても証明書をもらえない場合はすぐに連絡するようにしましょう。
2.2 必要書類を準備する
国民健康保険への切り替えの手続きはお住まいの市区町村役場で行えます。手続きに必要なのは以下の3点です。
社会保険(健康保険)の喪失を証明できるもの(健康保険資格喪失証明書、退職証明書など)
本人確認できるもの(マイナンバーカード、個人番号カード、運転免許証、パスポートなど)
個人番号がわかるもの(マイナンバーカード、個人番号カード、通知カードなど)
2.3 各市区町村役場の国民健康保険担当の窓口へ
書類の準備が完了したら、早速お住まいの市区町村役場に出向き、国民健康保険に切り替える手続きをしましょう。原則として退職日の翌日から14日以内に手続きを行なう必要があります。この手続きの期間を過ぎて病気にかかったり、怪我をしてしまうと保険料を全額負担しなければならない可能性がありますので注意しましょう。
3.まとめ
今回の記事では、国民健康保険の概要や加入方法について解説しました。会社員を辞めて個人事業主になった際、早めの行動で国民健康保険の手続きを実施することをオススメします。会社員として加入していた社会保険とは形が異なるため最初は慣れないかと思いますが、それまでの社会保険に加入し続けることはできませんので、国民健康保険に加入する手続きを忘れないようにしましょう。