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鍵師の仕事内容とは?開業して安定するポイントを解説
鍵師という職業があるのは知っていても、業務内容は一般的にそれほど知られていません。真っ先に思いつくのは鍵を開けることがイメージできますが、実はそれだけではないのです。
本記事では、鍵師の業務内容や鍵師として開業するにはどうすればいいのか、詳しく解説していきます。将来的に鍵師として独立したいと考えている人は、本記事を読んで働く準備を整えていきましょう。
【目次】
1.鍵師の仕事内容とは?
2.鍵師の種類別の業務内容
2.1 出張専門
2.2 店舗型
2.3 合鍵作成専門
2.4 すべてを網羅している
3.鍵師として開業するには
3.1 開業届を出せば開業可能
3.2 開業資金を準備する
3.3 まずは安定的な経営を目指す
3.4 集客に関しても自分で行う
3.5 単価を上げることができるように技術や知識を高める
4.まとめ
1.鍵師の仕事内容とは?
鍵にまつわるあらゆることに関して対応しているのが鍵屋ですが、一概に鍵屋と言っても世の中に鍵屋はたくさんあり、鍵屋の中にも種類があります。空かなくなった鍵を開けることや、住宅の鍵の交換、古い鍵の修理、空かなくなった金庫の鍵開けなど、業務は多岐に渡るのです。
鍵師は業務を行うにあたって必要な資格などは無いため、やる気さえあれば誰でも取り組むことができる仕事です。そのため、新規参入のハードルは比較的低い業種となっており、独立して仕事が行いやすい業種でもあると言えるでしょう。
2.鍵師の種類別の業務内容
鍵師は大きく分けると以下の4つの種類があります。
- 出張専門
- 店舗型
- 合鍵作成専門
- すべてを網羅している
種類によって、仕事内容や働き方に違いがあります。ここからは4つの種類の違いによって解説します。
2.1 出張専門
出張専門の鍵師は店舗を持たず、電話などで依頼を受けて指定された場所に行き、依頼された業務を行います。出張専門で対応するので、来店対応や合鍵作成、物販といった業務は少なく、鍵開けや鍵交換といった出張対応が主な業務です。家の鍵を失くしては入れない場合の鍵開けや、車の中に鍵を入れたまま鍵を閉めてしまった際の鍵開け業務などが多いでしょう。出張専門の鍵屋さんの多くは365日営業しており、24時間営業している鍵屋さんも珍しくありません。緊急の対応なども多いためです。
2.2 店舗型
店舗型の鍵師は来店したお客様の対応や合鍵作成などが主な業務です。また、セキュリティに関する製品や防犯関連の製品などの販売なども行ったりします。ただし、店舗にずっといるだけではなく、鍵屋によってはお客様の元に出張して鍵開けや鍵交換を業務として行うこともあります。
小規模な会社が経営していることが多いので、店舗の営業時間や定休日が決まっていることも多いです。そのため、出張専門の鍵屋よりは規則的な時間で働くことになりやすいです。
2.3 合鍵作成専門
合鍵作成のみを専門とする鍵師もいます。ホームセンターや街中、駅前になどにあることが多いです。鍵開けや鍵交換といった作業は行わず、合鍵の作成や発注のみを行っています。
鍵に関することは合鍵の作成や発注のみですが、金物の販売や靴修理なども平行して行っている業者もあります。合鍵作成だけではなく、他のスキルも身に付けることができます。
2.4 すべてを網羅している
鍵開けや鍵交換、修理、合鍵の作成など、鍵に関するあらゆることを網羅している鍵師もいます。すべてを網羅して行っているため、お客様の様々なニーズや悩みごとに対応できるのは良い点ですが、その分業務が多忙すぎる場合も想定されます。自分1人では対応しきれないこともあるため、協力会社や別の従業員に依頼して協力しながら行っている鍵師も少なくありません。
3.鍵師として開業するには
様々な働き方がある鍵師ですが、「将来的には鍵師として仕事を行ってみるのもおもしろそう」と考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか?ここからは鍵師として開業して仕事を行っていく方法について解説します。主に以下のポイントは押さえておきましょう。
- 開業届を出せば開業可能
- 開業資金を準備する
- まずは安定的な経営を目指す
- 集客に関しても自分で行う
- 単価を上げることができるように技術や知識を高める
3.1 開業届を出せば開業可能
前述していますが、鍵師は必要な資格などは無いため、開業するにあたっても開業届を出せば開業可能です。開業届とは、個人が事業を始めたことを税務署に知らせるための書類のことです。開業届を税務署に提出すると、「個人事業主として所得税を納めます」と税務署に知らせることになります。納税することは事業を営む者として義務になるものなので、しっかりと行うようにしていきましょう。
3.2 開業資金を準備する
鍵師として開業するのであれば、開業資金を準備しておくことも重要です。行う業務によって必要な開業資金も変わりますが、基本的に出張で依頼を受ける場合は自宅で開業することも可能なので、開業時に必要なものとしては鍵の開錠や修理に必要な道具一式、出張用の車があれば大丈夫でしょう。鍵の開錠や修理に必要な道具は特殊なものも必要になるため少し費用がかかりますが、それらすべてを揃えるには100万円程度あれば良いでしょう。
ただし、「業務を行う上で必要なもの」は鍵の開錠や修理に必要な道具や車くらいですが、「鍵師としての事業を行う上で必要なもの」は他にも様々必要です。例えば、ホームページを開設するための費用や、ポスティングやWeb広告などの宣伝広告費などが必要になります。
自己資金だけで開業資金が準備できれば良いですが、それだけの多額のお金を準備するのは正直難しくもあります。個人事業主であれば以下のような方法で開業資金を準備することも可能なので、検討してみましょう。
- 日本政策金融公庫からの融資
- 銀行からの融資
- 信用金庫からの融資
- 信用保証付の融資
3.3 まずは安定的な経営を目指す
鍵師として独立した場合、実際にお客様の対応を行うのは自分なのでいわば「プレイヤー」となりますが、「経営者」であるという意識も持たなければなりません。鍵師として個人で事業を行うのであれば、ただ顧客の対応に追われるのではなく、まずは経営の安定を図るように動きましょう。経営が安定しないのに事業を続けると、自分が苦しくなってしまうことが想定されます。そのために、経営に関する知識を勉強していくことも重要です。
3.4 集客に関しても自分で行う
鍵師としての知識や技術を身に付けたからといってお客様から依頼が来るわけではありません。お客様が自分という鍵師の存在を知っていなければ依頼が来ることはないでしょう。そのため、鍵屋として開業した際、お客様は自分たちで獲得していく必要があります。まずは少しずつでもできる集客施策を行ってみましょう。認知を少しずつでも広げていって依頼を受ければ、お客様の口コミやリピートを受けられるようになります。依頼をしっかりこなして売り上げが軌道に乗ってきた際に、広告などにも力を入れていくと良いでしょう。
3.5 単価を上げることができるように技術や知識を高める
やはり鍵師としてお客様に信頼される一番のポイントは、プロとしての知識と技術です。鍵を通してトラブルなどから人々を守るプロとして、お客様に信頼される知識と技術を身に付ける必要があります。独立当初は安い単価で請け負っていた仕事も、お客様から信頼される技術となると、単価を上げることもできるようになってくるでしょう。
4.まとめ
本記事では、鍵師の業務内容や鍵師として開業するにはどうすればいいのか、詳しく解説していきます。鍵師は一般的に学歴や年齢が問われることはありません。やる気さえあれば、すぐにでも開業をして個人で仕事を行うこともできます。ただし、1人の経営者として事業を営んでいくためには、お客様の対応だけでなくけいえいめんや集客面も自分で管理していかなければなりません。自分で事業を行うというのは難しい面もありますが、非常にやりがいのあるものでもあります。鍵師として開業をして、お客様の役に立ちながら経営を楽しんでいくと良いでしょう。